“味わったことのないおもてなし”を追求し続ける。Tokyo Black Groupの経営哲学

ただの老舗じゃつまらない」。そう話すのは『Tokyo Black Group』の経営者Fさん。メンズエステ業界の変化とともに歩んできたFさんのメンズエステにかける想いとは? セラピストである桜井凛花さんとともに語っていただきました。

「メンズエステ」を真面目に

── メンズエステを始めようと思ったきっかけを教えてください。

Fさん もう10年以上前かな。福岡のあるメンズエステに行ったんですよ。そのお店はセラピストがパンツスーツにハイヒールを履いて、ベッドでトリートメントをしていてスタイリッシュ。「これは絶対に流行る」と思って、都内で始めました。

どうせ作るならそのまま真似するのは面白くない。「自分が行きたいと思うお店を作りたい」と思ってメンズエステをやっています。

── 先見の明がありましたね。素晴らしいです。当時のセラピストさんはどうやって集めたんですか?

Fさん 知り合いに某大手エステでマネージャークラスのセラピストがいて、そのあたりに声をかけて集めました。そのお店はもう無いけどね。

そのあと、ここにいる桜井さんと出会って、桜井さんを中心としたお店を作りました。当時のお店はクラブっぽい入口だったので、ラウンジ的な空間のメンズエステにしていましたね。そのときからイメージや雰囲気作りは大切にしてたかな。

── なんと。桜井さんはそのときからのメンバーでしたか。とても長く務めてらっしゃいますね。

Fさん そうだね。桜井さん、話す?

桜井凛花さん じゃ、じゃあ(笑)

実は私、メンズエステは未経験でスタートしました。生まれが九州で、メンズエステの存在は知っていたのですが、都内のメンズエステとの違いに驚きました。

Fさんと一緒にやろうと思ったのは、“真剣にメンズエステをやっている”という印象があって。メンズエステにおける全てを一から教えてもらいました。そのときから、Fさんは経営を、私は現場に携わることになりました。これまで真面目にコツコツ続けていますね。

── なんとなくのイメージですが、1〜2年くらいで辞めてしまうセラピストさんが多いと思います。特に、1つのお店で長い方は珍しい気もします。

桜井凛花さん 確かにそうかもしれませんね。ただ、うちは結構長く続けているセラピストも多くて。3〜4年くらいはいるんじゃないかなと思います。辞めるタイミングはライフステージが変わったり、独立したり……でしょうか。

── なるほど。働きやすいんですね。

Fさん 桜井さんは僕がやりたいこと(店のスタイル)を確立してくれた。お客さまも長く通ってくれてるよね?

桜井凛花さん 私の指名で長く通ってくださっている方だと6年くらいでしょうか。辞めるに辞められないですよね(笑)。常にお客さまがいるので楽しいんです。お客さまも楽しませてくださいますし。

Fさん お店のリピーターさんで考えると10年間通ってくださっている方がいるんだけど、その方が一番長い方かもしれないね。

── 10年! それはすごいですね!

本物を追求し、中身を極めていく

── これまで様々な努力をされ、今の地位を築いてきたと思いますが、今後のビジョンを教えてください。

Fさん ビジョン……。正直、今のセラピストの高品質を担保しつつお店を増やすことは難しいと考えています。流行り廃りもあるので、急展開は難しいですね。

僕が常々やりたいと思っているのは、「クラブで飲んでてちょっとマッサージしてもらいたいな」みたいな感覚のお店。良くない? 完全な非日常で。

── すごくいいです(笑)。非日常を味わえるのはいいですよね。

Fさん うちは銀座でやっているけど、まだまだTokyo Black Groupを知らない人が多い。だからまずは銀座で知らない人がいないお店になりたい。ゆくゆくはメンズエステユーザーであれば誰でも知っている状態を目指したいですね。

── なるほど。その状態にするために意識していることはありますか?

Fさん こだわって「メンズエステ」をしたい。“本当のリラクゼーションとはなにか”を追求していきたいですね。お客さまが望んでいるものは「サプライズ」だと思っています。

── サプライズ?

Fさん 40〜50代になってくると、より良いサービスを受けたいという思いが強くなってくる。特に銀座は、土地柄もあってかそういう方が多い。その方々に満足してもらうためには、期待を上回らないといけません。常に“お客さまファースト”で考えています。

── なるほど。Tokyo Black Groupが提供するサービスは、お客さまのことを考えた結果なのですね。

Fさん そうですね。でも、もっと追求していきたい。飽きさせないように、本物を追求し、中身を極める。どんどん深みを出し、価値があるご縁を紡いでいきたいです。

誰でも来れる店。でも、選ばれる店でありたい

── お話を伺っていると、顧客満足度は高いように思います。私も送迎などのおもてなしをされていますし。

Fさん 確かにお客さまからお礼のご連絡をいただくことは多いです。この仕事は、お客さまに喜んでもらえるのが好きですね。

桜井凛花さん お客さまの好みに合わせて準備をしたりすると仕事が楽しくなってくるんです。お客さまと縁を深め続ける感じでしょうか。

Fさん メンズエステって「リラックスできる空間やそれに対して楽しんでもらえる人がいる」のがいいよね。

── 私もリラックスさせてもらっています。ちなみに、真似されたりしませんか?

Fさん サイトの文言や内容は真似されることはたまにあります。でもうちは、圧倒的オンリーワンを目指している。真似されてもいいけど、真似しにくいんじゃないかな……?

── 確かに、車での送迎などは真似しづらいです(笑)。

Fさん VIP感あるよね(笑)。でも、今後はもう少しカジュアルでもいいかなと思ってる。

── と、言いますと?

Fさん うちは40〜50代の方が多い。20〜30代も気軽に来れるようなお店にしたいなと思っていて。敷居が高いイメージがあるみたいなので、それを払拭したいなと。

── なるほど。ただ、それをしてしまうと今のお客さまは離れていきませんか?

Fさん そのためにブランドを分けました。『最上』というメンズエステを作り、高級志向の方はそちらにご案内しようと思って。『Black Paresa』はより多くの方に楽しんでもらえるようにしようかなと。

お客さまにもセラピストにも「敷居が高い」と言われ続けて、改善しようと思ったんです。

── なぜ改善しようと思ったのですか?

Fさん 誰でも来れるお店にしたい。でも、選ばれるお店にしたい。お客さまとセラピストのお互いが「喜ばせたい」「一緒に楽しみたい」と思えるようなお店にしたいんですよね。自分たちが好きなものを一緒に楽しめるお店って良いよね。

“味わったことのないようなおもてなし”を

── 最後に、メンズエステへの熱い想いをぶつけてください。

Fさん メルセデス・ベンツ創業者の言葉で「最善か無か」というものがあります。僕は、この言葉が大好きで。だから、中途半端なものは出したくない。

オイルはセラピストが毎日使うものなので、肌荒れしないように天然成分のオイルを使っているし、アメニティもそれなりに良いホテルに置いてあるものを使っている。もちろん、車での送迎も引き続きやっていこうと思っています。これまでに味わったことのないようなおもてなし体験をしてほしいです。

桜井凛花さん そのため、セラピストの指導に関しても、待遇面や技術の向上、店舗内清掃など、一社会人として当たり前なのですが、この最低限の“当たり前”ができないこともあります。それを正し、Tokyo Black Groupが目指す「特別感」を創っていきたいです。

── ありがとうございました。

インタビューを終えて

「お客さまの満足を追求し続けたい」「“本物”を提供したい」と語るお二人。インタビュー中もその真髄は随所で見受けられました。

長年、メンズエステ業界におられ、清濁併せ呑む経験をされたに違いない方のお言葉は、非常に感慨深いものでした。

また、桜井さんに関しても、元々素敵な方だなと思っていましたが、私が勝手に抱いていたイメージを遥かに超える素敵なセラピストさんでした。高嶺の花感のなかに親しみやすさがあります。

ちなみに、車でのお迎えは初めてだったので、「送迎はなぜやっているのですか?」と聞くと、「自分がお客さまだったら楽でしょ」と。なんてかっこいいんだ……。

インタビューを行った店舗

Black Paresa(ブラックパリサ)
Black Paresa(ブラックパリサ)
エリア銀座
業種メンズエステ
電話番号080-3245-6277
営業時間12:00〜翌2:00